諸経費ってなに?

どのハウスメーカーの見積もりを見ても入っているのがこの諸経費です。と、書こうと思っていたのですが最近は入っていない見積もりも存在すると言うことが解りました。
こんな感じの見積書です。

○×邸新築工事見積書

項目

数量

単位

単価

合計

本体工事

38.50

360,000

13,860,000

外構工事

1

1,500,000

外部設備工事

1

1,100,000

オプション

1

700,000

諸費用

1

2,350,000

消費税

1

975,500

合計

20,485,500

「これのどこが見積書なの?」と聞きたくなるような物ですが実際にこの手の見積書は昔からありました。しかし、以前はこれを概算見積もり書と称して、契約時にはもう少しまとも(詳細が書かれた)な見積書があったのですが、最近はこの見積書で契約まで行ってしまうメーカーが増えてきました。これには幾つかの理由がありますが最大の理由は規格プラン売りです。本来の注文住宅とは敷地に合わせて、また、自分の生活スタイルに合わせてプランを作っていくのが普通でしたがフランチャイズをはじめとするロープライスメーカーが規格プランを作り、その中からプランを選び、建てるという形式が増えて来ました。そして、その手のメーカーは如何に安く売るかですから経費を削減する為に見積書も簡略化した物になっています。ですから、『訳のわからない見積もりの詳細よりもトータルの値段が安い方が良い!』という規格プランはこの程度の見積書でも十分という市場を確立しました。これに対して今まで規格プラン売りをしてこなかった大手のハウスメーカーもここ2〜3年、規格プランで市場参入をしだしました。これにより、大手のハウスメーカーでも上の様な見積書になってきてしまいました。
しかし、やはり、まだまだ、一般的には規格プラン売りよりも本来の注文住宅の売り方の方が多いですから、見積書ももう少し細かな物が出てきます。
そこに、『諸経費』という項目があるのですがこれについて説明します。
以前にも『この諸経費というのはもう少し、安くならないのでしょうか?』という質問や、『諸経費が○○○万円とあるのですが一般的にこれくらいなのでしょうか?』という質問がありました。実は今までの質問の中で最も答えにくかった質問の一つがこれです。
というのは、『諸経費』というのは各メーカーによって計上されているものが様々だからです。
諸経費の中身に関しては4.見積書の構成の表20に書いたように

20

諸経費

直接経費と間接経費の2つに大きく分けられる。直接経費は細部まで計上できるが間接経費は計上できないので1〜19の各単価に上乗せする形をとる。また間接経費は実際の発注用の見積書(積算書)にも計上されない。

直接経費
設計費・現場管理費・コーディネート費・火災保険・労災保険・確認申請費・性能表示申請費など

確認申請費・性能表示申請費などは本体標準価格に含まれない場合が多い。

間接経費
営業経費(営業マンの人件費他)・広告宣伝費・販売事務所経費・一般管理費など

                                                (4.見積書の構成より)
となります。
しかし、上の表にもあるように『など』ですから必ずしも含まれているわけではありません。また、設計費や現場管理費などは各メーカーによっても様々です。これは人件費(給料)の違いもあれば設備投資(CADの導入に関する原価償却・監督に持たせる備品の原価償却など)によっても変わってきます。
性能表示申請費に関しても各社によって様々です。(緊急特集!ハウスメーカー別対応表を参照して下さい。)
上の表に『間接費は見積書に計上できないので各単価に上乗せする。』と書きましたが希に一般管理費を計上する会社もあります。この場合でも営業経費・広告宣伝費・販売事務所経費などをすべてまとめて一般管理費と称してまとめる場合が殆どです。
ですから、『諸経費が安くならないか?』と聞かれればそのメーカーの耐力・受注状況(経営状況)や物件の総額(総額が大きければ利益も大きいから値引額も大きい)にもよるので一概に『なる』『ならない』とは言えないわけです。また、『○○○万円だけど相場は?』と聞かれてもメーカーによって千差万別が実態ですからこれまた『それは普通です。』とも『それは高いです。』とも答えにくいわけです。

ちょっと話しはそれますが・・・
この諸経費とイコールの話しではないですがメーカーの祖利益率というのは20%〜35%というのが一般的です。(最近は建材を安く買っているので40%近くまでいっているメーカーもあります。)この様に聞くと『随分、利益とっているなぁ。』と感じるかもしれませんが皆さんご存じのようにハウスメーカーで大きく黒字を出せているメーカーは殆ど無く、最近のハウスメーカーで経常利益が大きいメーカーは逆に祖利益が小さいという現象が起こっています。(これは外食産業と一緒ですね。^^;)安くて大量に裁く(ひたすら拡販)ことで利益を上げるのか、高いが現状ロットをキープし不景気を乗り切ろうとするのか、それはメーカー(企業)によって様々ですが、傾向としては新しいメーカーが前者、老舗と言われるメーカーが後者になっている傾向が強いです。時々、老舗が前者と同じ様なことをしていますがもともと膨れあがっている経費をそれで処理できるわけがないので成功した例は殆ど無く、ここにきて経営状態が苦しくなっているのが実態です。


7.見積書を見てコストダウンできるもの

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