|
アレルギーが増えている原因は?
現代の環境変化が、アレルギーに関与しています。
- 衛生仮説
- 住環境の気密性によるダニの増加
- 大気汚染
- ホルムアルデヒドなどのシックハウス症候群
- 食品添加物
- ストレス
- 過保護による心理的な問題
アトピー素因って何?
アトピーという名前は、「奇妙な」という意味のギリシャ語atopiaに由来しています。アトピー体質、アトピー素因、アトピー性皮膚炎などのことを「アトピー」と呼ぶことが多く、特に、アトピー性皮膚炎のことをアトピーと呼ばれ、アトピーというと、アトピー性皮膚炎を指すことがあります。
アトピーになりやすい人は、血のつながった家系の中で、アレルギーの病気があれば、アトピーになりやすいと考えられています。それをアトピー素因といいます。血液検査で、IgEという免疫グロブリン(蛋白質)が高いと、アトピー素因の可能性があります。
アレルギーは必ずしも遺伝するわけではありません。アレルギーの原因には環境の要素も大きいのです。
例えば、出生後に大量のスギ花粉に暴露されると、スギ花粉に対するIgEが増えるといわれています。つまり、花粉量の多い年度に生まれた犬は花粉によるアレルギーになりやすいのです。
このように、アレルギーには、遺伝と環境ともに関わっているのです。
■アレルゲン
アレルギーを起こす原因物質のことです。主にタンパク質であることが多いです。花粉では、スギ花粉やブタクサ花粉。ハウスダストアレルギーの場合はほこりやダニと、アレルギーによって、様々なアレルゲンがあります。
■リンパ球
リンパ球は大きく、3種類に分かれます。抗体を産生するBリンパ球、細菌やウイルスに直接対抗したり免疫を調整するTリンパ球、癌などの細胞を殺すNK細胞に分かれます。抗体などによる液性免疫(細胞以外が関わる免疫)に関わるのがBリンパ球がメインで、白血球による細胞での細胞性免疫(細胞の関わる免疫)に関わるのがTリンパ球がメインです。
・T細胞
ヘルパーT細胞
B細胞が抗体を作るのを助ける細胞
1型ヘルパーTリンパ球(Th1):Bリンパ球のIgEを抑えるように助けます
2型ヘルパーTリンパ球(Th2):Bリンパ球のIgEを作るように助けます
・B細胞
免疫に関係する抗体、IgG、IgEなどを作るリンパ球。
■肥満細胞
白血球の仲間。アレルゲンとIgEが肥満細胞にくっ付くと、ヒスタミンなどの化学物質を放出してしまいます。これによって様々なアレルギー症状が起きます。
■IgE(抗体)
免疫に関わるたん白質。「抗体」ともいわれています。アレルギーを起こす原因物質に対抗するために体の中で作られています。アトピーやアレルギーの病気で数が増えます。
■サイトカイン
白血球、リンパ球を増やしたり、活動を強くしたり、抑えたりするタンパク質です。
■ヒスタミン
肥満細胞から放出される化学物質の代表格。かゆみを起こしたり、鼻水を起こしたり、くしゃみを起こしたりする作用がある化学物質です。皮膚ではじんましんを起こします。
■ロイコトリエン
様々な細胞から放出される化学物質で、気管支を狭くしたりする作用があります。
そもそもアレルギーとは?
アレルギーというのは、アレルギーを起こす物質(アレルゲン)に免疫を担当する細胞たちがが反応して、これを体から除こうと、過剰な反応をしてしまうことです。本来は体にとって有害な物質を取り除く、大切な反応なのですが、その反応が過剰ですと、アレルゲンがもたらす症状以上に過剰反応による症状が強くなってしまい、日常生活に支障が出ます。
反応の程度は犬によって異なります、そのアレルギーが何によって起こって、体のどの部分に症状が出るかで病名が変わってきます。
アレルギーのメカニズム
アレルゲンが体に入ってくると、これを排除しようと体が反応します。排除するために、抗体を産生するという働きを持つBリンパ球が、アレルゲンに反応するIgEを作って、アレルゲンを除こうとします。しかし、Bリンパ球単独では、IgEを作ることはできません。そこでアレルゲンに反応するヘルパーTリンパ球がやってきて、Bリンパ球を助けてくれます。助けをもらって、Bリンパ球はアレルゲンと闘うためのIgEを作るわけです。
ヘルパーTリンパ球には、1型ヘルパーTリンパ球(Th1)と2型ヘルパーTリンパ球(Th2)の2種類があります。Bリンパ球のIgE作りを助けるのが「Th2」で、IgEの作りすぎを抑えるのを助けるのが「Th1」です。
本来はこの2つの働きはバランスよく行われるはずなのですが、アレルゲンが入ってきたことで過剰反応をしてしまうと、「Th2」の働きがやたらと強く、「Th1」の働きがやたらと弱くなってしまい、「Th1」と「Th2」のバランスが悪くなってしまいます。
「Th2」の働きによって、IgEが作られ、IgEがヒスタミンなど作り出すために、アトピーや花粉症と呼ばれる症状が出てくるのです。
免疫は体の防御反応
免疫とは、体の「防御反応」の1つです。体には様々な種類の病原体が侵入してきて、病気を起こします。ウイルスや細菌、寄生虫などが侵入してきたとき、体を防御しようとする仕組みが「免疫」です。免疫が正しく働くおかげで、病気になっても回復したり、病気になる前に予防をしたりすることができるのです。
防御反応は、本来、生物が自己を守るために、異物の侵入を防ぐ手段として持っています。例えば植物でも、害虫を近づけない芳香物質を出しています。これも防御反応のひとつです。ヒトや動物の場合は進化の過程で、様々な免疫を獲得しました。大きく分けると、リンパ球や白血球による免疫と抗体による免疫に二分されます。
免疫とアレルギーの働きは似ています。病原体には免疫という反応、食べ物やダニなどのアレルゲンにはアレルギーという反応で排除しようとします。免疫は多くが生来持っている機能ですが、アレルギーは、遺伝と環境によって起こるようになります。
|