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ワル特集

ダンプ松本「極悪」(1985年)

 ダンプ松本。本名・松本香。女子プロレスラー。昭和35年11月11日生まれ。
埼玉県熊谷市出身。身長165cm。体重(現役時)100kg。
全日本女子プロレスで活躍。はじめはデビル雅美率いる「デビル軍団」のメンバーだった。
しかしデビル軍団は1984年2月に分裂。デビル雅美は善玉に転向。ダンプ松本は
クレーン・ユウらと「極悪同盟」を結成した。クラッシュギャルズら善玉軍団と抗争を繰り広げる。
1985年8月28日大阪城ホールでの長与千種との「敗者髪切りデスマッチ」では
長与をKO。長与を丸坊主にする。
 あの極悪キャラがプロレスファン以外にもウけてCM、TVドラマでも活躍。ちなみに中村雅俊ファン。
引退後はタレントに転向。本も数冊出していて、中でも「どんとこい!芸能界」(平成元年)
は傑作。
「よくプロレスは、演技だ、芝居だとかいわれるよね。たしかに、ストーリーのあらすじは
決まっていることが多いけど
、」
「キックというのは(略)あとは足で押すだけだから、痛くないんだよ。」
「ナンシー久美に、さんざんいじめられたんだよね。」
「馬場さんがワザかけても効果あるのか疑問だよ。」
「郷さんは、聖子ちゃんとずっと付き合っていたよね。
そのときのことなんだけど、マネージャーが自分の住んでいた部屋をふたりの
デートの場として、提供していたんだって。もう昔の話だからバラしちゃうけどさ。
など暴露ネタ多数の名著である。



 1985年、人気絶頂期に出したミニ・アルバム(全6曲)「極悪」は一部のマニアの間で
伝説となっている名盤である。44マグナム、坂本龍一、タケカワユキヒデ、
白井良明と作曲陣がやたら豪華。ヘヴィメタ+テクノ+パンクな
サウンドにダンプのヘタレなヴォーカルが乗る、衝撃的&革命的な内容。
プロレスファン、ロックファンなら何が何でも探し出して聴くべきだろう。

(昭和79年4月11日)


桑名正博「マサヒロ U」(1977)

 桑名正博。1953年大阪府生まれ。中学卒業後、渡米。
帰国後「ファニー・カンパニー」を結成、矢沢永吉のいた「キャロル」と人気を二分する。
1976年にソロデビュー、下田逸郎プロデュースによるアルバム「フー・アー・ユー?」リリース。
1977年には松本隆=筒美京平コンビによる歌謡曲「哀愁トゥナイト」リリース。1979年には
やはり、松本&筒美作品「セクシャル・バイオレットNo.1」をリリース、オリコン1位となる。
1977年に大麻でパクられる。
 桑名は俳優としても、真樹日佐夫原作の「野獣伝説」など映画、舞台で活躍。
アン・ルイスとの間に生まれた美勇士(ミュージ)も音楽活動をしている。
 美勇士も俳優としてモーニング娘。主演の「ピンチランナー」等に出演。
 妹は歌手の桑名晴子

 1997年。ジョー山中、安岡力也との鼎談本「武勇伝」を出す。
「ドラッグだろうが、もう吸えないと思っても、倒れるまで吸って初めて吸ったということになる。
酒も吐くまで飲んで、初めて酒を飲んだっていえるんだよ。ものごとをやるんなら徹底的に
やれってことさ」
「俺たちみたいな”りっぱな持ち物”のヤツでも女と別れるときは別れる。
男は女をモノでつなぎとめてるわけじゃないのよ。」
など男らしい発言を残す。
 原田芳雄の家で松田優作と殴り合いの喧嘩になり、松田優作が大きな植木鉢を持ち出した
ところでジョー山中が止めに入ったというイイ話もある。




 1977年発表の2ndアルバム。
 参加メンバーは高中正義、高橋幸宏、後藤次利、水谷公生、鈴木茂、林立夫、斉藤ノブと超豪華。
この頃から、ロックから歌謡曲に接近する。賛否両論あったらしいが、個人的には歌謡曲の軽いノリが桑名に
合ってると思う。筒美京平、南佳孝が曲を提供している。
柔らかみのある、奥深いヴォーカルは男らしさに満ちている。
 松本=筒美によるヒット曲「哀愁トゥナイト」収録。この曲のバックがサディスティックス(高中、後藤、高橋)である。
高中のギターはバッキング、ソロともに強力。桑名のノリのいいヴォーカル含め名演だ。

(昭和78年11月25日)



ジョニー大倉「Johnny Wild」(1975)

 ジョニー大倉。元キャロル。キャロル時代に矢沢永吉がイヤで失踪、脱退する。でも、結局復帰する。
 キャロル解散後はソロ・ミュージシャンとして、俳優として活躍。
とくにヤクザ映画の脇役をやらせたら右に出る者はいない。
数少ない主演映画、「けんか屋」では、あの白竜を画面に足の先しか出てこない上段後ろ回し蹴りで
KOする。80年代末ごろ、ホテルの7階から誤って(?)落ちて、しかも生きていたのは
マニアの間では語りぐさとなっている。
 今でこそ、日本のポップスでは当たり前となった、日本語と英語を交ぜた歌詞はジョニーが
開発したもの(と言われている)。最初、キャロルの歌詞は全て英語だったのだが、
デビュー直前に英語では売れないと上の連中から言われ慌てて歌詞を直した結果、
あのようなスタイルの歌詞になったという。

ジョニー大倉 公式HP

 下が75年に出た、ジョニーの2nd「JOHNNY WILD」のジャケットである。

 何なんだ、このイラストは。乳首が透けて見えるし。気合いが入ってる。
プロデュースはミッキー・カーティス。ミッキーカーティス&サムライのドラマー、原田祐臣や
CRAZY UME(梅津和時か?)、元ビーバーズの成田賢が参加。
全曲、ジョニーが作詞・作曲している。録音は少しこぢんまりとしているが、ザラザラとした
音質がワイルドな感じだ。アグレッシブなギターとブラスを前面に出したアレンジは
キャロルを遙かに超えるほどパワフル。ジョニーお得意のバラードもグッとくる。
男の一枚。

(昭和78年11月16日)